An Oppoftunity for An American Education
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アメリカ北東部・ニューイングランド地方にある中規模校を訪れました。マサチューセッツ州のボストンからコンコードトレールバスに
乗って約三時間の小さな町に夕方到着。学校はバス停からさらに車で一時間ほど先にあるため、アポイントが取れた午前10時に
到着する為には、ボストンからの日帰りは諦めなければなりませんでした。次の日には、バークシャー地方に行くことになっていま
したが、公共交通機関は皆無。アメリカは本当にだだっ広くて交通の便が悪いのです。ボーディングスクールのスポーツ・チームは、
すぐ隣の学校と試合をするのにスクールバスでハイウェーを二時間や三時間の移動が当たり前です。
ニューイングランド地方の典型的ボーディングスクールであるこの学校は、1800年代に建てられ補修された美しいレンガ造りの校舎
が広大な緑溢れる敷地内に点在しています。大きな暖炉のある瀟洒なアドミッションオフィスにはいささか圧倒されました。アシスタント
の女性職員に熱い紅茶を勧められ学校の歴史などを伺った後、新任の男性教師に校内を案内してもらいました。地平線のかなたま
でこの学校の運動施設やグラウンドが続いています。歩くのが大変なくらい校舎と校舎の間の距離があります。この学校の卒業生
でもある彼は愛校精神旺盛で、生徒を見かける度に近寄っては元気に声を掛けています。生徒たちは、にこにこと笑顔で私にも握手
を求めてきます。
ESL教室、化学の実験室、セラミックスの工房、音楽室、寮などを次々と案内してもらいましたが、どの教室でも担当の先生が熱意を
込めて教育方針や授業のやり方などを説明してくれました。廊下を歩いていると、「ようこそ!、楽しんでいますか?」と突然握手され
ました。見上げると身長190cmほどもある圧倒的な存在感を持つ人物(オーラとはこのことかと思いました)が立っていましたが、ここ
の校長先生であることを案内してくれていた先生から紹介されました。八年前に校長として赴任してきた時には入学者が低迷していた
この学校を見事に蘇らせ、キャラクターエデュケーションのモデル校として全米で表彰されるまでにしたのは、この先生の力量だった
そうです。
生徒からファーストネームで呼ばれる先生は以外に多いものです。しかし、校長先生をラストネームで呼び捨てにするのはこの学校
くらいしかないと思います。彼が学問を真剣に始めたのは30歳をかなり過ぎてハーバードでキャラクターエデュケーションのリサーチ
を始めてからだったそうです。そこで、生徒が早いうちから学習への興味を持ち本来の教科学習の目的を理解できるようにするための
教育メソッドをこの学校で実践しています。学校のコンサートではギターでロックを演奏し、校長室は常に出入り自由にしていますが、
350名ほどの全校生徒の名前をすべて覚えていて、何か変わった様子があればすぐに気づいて声をかけていることを生徒から聞いた
時には、ここの学校の校長先生の絶大な人気と尊敬の理由がわかりました。
生徒や先生方と一緒にカフェテリアでの食事に誘われ一緒に食事をしましたが、ご夫妻で先生をしている方たちは小さな子供や赤ちゃ
んも託児施設から連れてきて一緒に食事です。ペットの犬達がにおいを嗅ぎつけてやって来ましたが、躾がよくカフェテリアの入り口か
ら羨ましそうな顔をして覗いています。
食事が済んでオフィスで話をしていると私のドライバーが迎えに来ました。すると、白髪の女性職員が気を利かせて「ランチは済みま
したか?」とにこやかに彼に尋ねました。「いいえ」・・・「それなら、ここのカフェテリアで食べていきませんか?」・・・ドライバーは遠慮せ
ずに喜んで承知し、二人は和やかにおしゃべりしながら廊下へ出て行きました。その光景は私には驚きでした。そして、この学校で働
いている人々が、ニューイングランド風のこの美しい学校にやさしさと快活さに満ちた特別な雰囲気を作りだしているのを感じました。
学校を出る時には、私まで心が温かくなっていました。
この学校のパンフレットには、たくさんの教育ミッションとフィロソフィーが書かれています。
その中に、When each person feels known, needed, and cared for, the entire community flourishes.という文がありますが、「ひとり
一人が、知られ、必要とされ、そして大切にされる時、コミュニティー全体が生長する」・・・正に、その通りのコミュニティーであると感
じました。
Not rushing out in front, but walking side by side along the way.
When adults and young people share the path, learning
happens naturally.
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ボーディングスクールリポート No. 2
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